仕事に効く数学!「演繹法と帰納法」を使って仕事の効率アップ?
こんにちは
少し論理学に近い内容になりますが、
今回は数学の証明方法について書いていこうと思います。
「演繹(えんえき)法」と「帰納法」という考え方をご存知でしょうか。
高校数学で「数学的帰納法」というものを習うので、
後者は知ってる方が多いと思います。
今回はそれぞれについて普段の生活にどう関係しているのかも踏まえて、
簡単に説明したいと思います。
1、演繹法
演繹法というのは、
いわゆるAならばB、BならばC、よってAならばCといったように、
論理的に考えれば、ある前提から結論まで、誰がやっても同じ結論に必ず達する事が出来るものです。
例えば、
「犬は好き」
「うちで飼っているペットは犬だ」
結論:「うちで飼っているペットは好き」
というものです。
論理的に考えれば、必然的に結論に達することができますね。
数学では基本的にこの「演繹法」を用いて証明します。
つまり、結果を決めて、その中身を埋めていくという考え方です。
例えば、数学の問題で(1)、(2)、(3)等の分題があったりしますよね。
ここで本当に求めたいのは(3)なんです。
(3)を証明する為に、(2)が必要で、
(2)を証明する為に(1)が必要と言う流れです。
結論からブレイクダウンしていく考え方です。
数学の世界では、この分題の事を補題(Lemma)と呼びます。
Lebesgue積分を証明する際に出てくるZornのLemmaは有名ですよね。
普段、仕事をしている人も、この考え方は意識しているのではないでしょうか。
補題はマイルストーンのような感じですね。
数学を学ぶ事は実は普段の仕事でも生きているんですよ。
仕事をする上では、期日とマイルストーンがあると思うので、
演繹法の考え方で仕事を進めればうまくいきやすいと思います。
2、帰納法
帰納法は数学的機能でもおなじみですが、
帰納法は簡単に言えば経験則から結論を導くものです。
例えば、
「Aさんの家の犬はかわいい」
「Bくんの家のネコはかわいい」
「Cさんの家のトリはかわいい」
結論:「誰の家のペットもかわいい」
ただし、これは反例があれば覆りますよね。
自然科学の原理の発見等はこれにあたります。
よく、自然科学の原理は、
神様のチェスを盗み見て、そのルールを学んでいるようなもの
と言われますね。
19世紀の近代物理にしかり、一般相対性理論や、超ひも理論等、
今までの常識は新しい発見によって覆ってきました。
いつの世も、常識が正しいとは限らない事を論理学からも学べますね。
周りが反対する事でも、一度はチャレンジする価値はあるという事だと思います。
ちなみに、数学的帰納法と名前がついているように、
数学的帰納法は、厳密には「帰納法」ではありません。
と言うのも、ある結論を得る為に、帰納的な考え方を利用しているので、
結果的には「演繹法」なのです。
いかがでしたでしょうか。
今回は専門的な内容というよりは、数学に対する興味を持ってもらえたらという内容で書いてみました。
次回は微積分の歴史だったり、Shrodinger方程式だったり、
個人的に興味関心があるものの歴史から、皆さんに何かしらの学びがあるような記事を書こうと思います。